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「註」(U+8A3B)という字の旁(つくり)には、大きく分けて 2 種類のデザインがあります。ひとつは「主」。もうひとつは「主」の上にある点が垂直になっているもの。手元のフォントを見たかぎりでは、後者のデザインが一般的のようですが、後者のデザインにも、細かく見ると微妙なちがいがあるのかもしれないと気付きました。

具体例を見てみましょう。まずは「ヒラギノ明朝 ProN」です。

uni8a3b-hiragino

まさに「主」の点が縦になっているというようなデザインです。ところが「IPA明朝」を見てみると、

uni8a3b-ipa

微妙にちがいますね。こちらだと、まるで「亠」+「土」です。

この旁は、元来「主」と同じものだと思いますが、書くにあたってはいろいろな書き方がありえます。点を垂直の画にするのは、もしかすると「亠」+「土」という書き方を意味している、ということなのかもしれません。IPAフォントはかなりはっきりそういうデザインにしているように見えますが、ヒラギノのほうは、元来の意味へのこだわりが強いということなのか、そういう割り切ったデザインにはしていないように見えます。

ちなみに「小塚明朝 Pr6N」だとこうなっています。

uni8a3b-koduka

すごく微妙だなぁ。なんかちょっとだけ出っ張っているんですよね。

各水準の漢字リスト

さわらびフォントのウェブサイトのデザインを少し変えてみました。

http://sawarabi-fonts.sourceforge.jp/

デザインを、ウェブサイトによくある構成に変えてみたのですが、ヘッダの下の部分(グリーンのところ)にどんなコンテンツを載せようかと少し考えました。それで結局進捗状況のグラフを作成してみたわけです。

ここに載せた、第一水準漢字から第四水準漢字の進捗割合の数値は、もちろん各漢字のリストを用意して算出したわけですが、そのうちの第三、第四水準漢字のリストというのは、なぜかウェブでも利用しやすいものがあまり見当たりません。そこで こちらのページ の資料を利用させていただいてテキストの一覧をつくってみました。私がつくった一覧はソースコードリポジトリで見ることができます。もし使えるようでしたらどうぞご利用ください。

個人的にちょっと気力が保てずにいて(忙しくてほとんど時間がとれなかったというのもあるのですが)、ブログのほうをまた放置してしまいました。年末の連休になって少し時間もとれたので(大掃除に取りかかっておけという話もありますが)、ライセンスについてコメントもいただいていましたので、少し考えを書きたいと思います。

CC BY が求める著作権表示について、以前のポストで、矛盾が生じてしまうかもしれないと書きましたが、一応フォントそのものについては著作権表示があってもいいのだろうというのが、一応の現段階の整理です。

しかし、この整理はあまり納得ができていません。

というのも、たしかにグリフデザインには時間をかけてはいます。眺めては考えて、ちょこちょこと調整したり、そんな類の工夫をしています。それは、制作行為という面で見れば、他のグラフィックデザインとあまり変わりがないと言えるかもしれません。しかしそれに対し、フォント生成なんて単純にメニューを選ぶだけです。

ところが今の整理では、グリフデザインは著作物ではないが、フォントは著作物だということですから、メニューをクリックした行為のほうに著作性があると言っていることになってしまいます。これはシンプルに考えて、おかしなことです。

ですから、こうしたフォントはパブリックドメインで公開するべきだと思うのです。しかし、そういう話は聞いたことがありません。むしろ聞くのは、日本ではパブリックドメインは認められにくいという話ばかりです。どうも、現実はこうした原理的なシンプルな考え方にはなっていないようです。

というわけで、フォントについては著作権表示があってもいいという整理には一応しているのですが、実はあやふやではあります。

こうした考えがあるので、そうしたことに特に触れていない M+ フォントライセンスなどはなかなかよいと思っています。しかし、書いていないというのはわかりにくいという意味になる場合もあります。私は法的根拠まわりをあまり整理できていないので、なかなか選ぶ勇気が出てこないのです。むしろ、どういう判断したらいいか実例があったり、解説書があるかもしれなかったり、相談もできるかもしれない CC ライセンスのほうが有利ではないかとも思っています。

というわけで、この観点からは、とりあえず CC BY のままで続けようか、というふうな判断となっているのが現状です。

ただし、CC ライセンスはプログラムに付与するには適切ではないといいますし、そのためグリフデザインの扱いについても混乱を生じさせてしまう誘因にもなりかねません。CC ライセンスは大変にわかりやすい各言語の文言も用意されていて実によいと思っているのですが、似た別のライセンス(MIT など)もたしかに検討すべきなのかもしれません……。

iBus 1.5 のこと

iBus 1.5 がクソすぎる という話がある。ふぅむ。レイアウトと一緒くたっていうのは確かに違和感あるよね。だけど実際のところ、ボクの Fedora には今 ibus 1.5.4 が入っていて、でも別に Anthy だって Mozc だって、英語キーボードレイアウトでも日本語キーボードレイアウトでも使えていたりする。だからまぁ設定方法は確かに何なんだけど、いったん済ませてしまえば、大して問題はないかなって感じだ。

もっとも、日本語入力まわりではあれこれいじった記憶がある。適当にいじってたので何したかはよく覚えていない。そもそも、その「あれこれ」っていうのは、大半は英語環境で動かそうとしたことに起因していたと思っているので、それについて書けたとしても脇道になりそうだ。ひとこと言えるのは、わかりにくくないか?ってことだけど、まぁ英語環境で日本語入力しようって人は……、いや別に普通にいたっておかしくないと思うなぁ。

何はともあれ、しくみはよく知らないので、現状だけ説明する。まず、今使っている Fedora マシンには日本語キーボードレイアウトと英語キーボードレイアウトの2つを入れている。これを適当に切り替えて使っているってわけだ(変なヤツだと思うだろうけど、実際日本語キーボードと英語キーボードの両方を使っているんだよ)。

で、日本語入力がどんな感じになっているかというとこうだ。英語キーボードレイアウトを選択した後に Anthy なり Mozc なりに切り替えると英語キーボードレイアウトで使えるようになる。日本語キーボードレイアウトを選択した後だと、日本語キーボードレイアウトで入力できる。要するに、一つ前で選択していたレイアウトがそのまま引き継がれる。だから何はともあれ、設定さえ済んじゃえば、使いものにならないってわけじゃない。

リポジトリで管理

以前は Mac OS X が多かったのですが、最近はフォント制作の作業を Linux で進めることが多くなりました。Linux なら気軽に作業マシンを移行できます。また、最近は住環境の都合上、不条理なことではありますが、いろいろと移動を余儀なくされるというケースもでてきました。

というわけで、作業をリポジトリで管理し、デスクトップでもノートでもどちらでも作業できるようにしてみたわけです(以前の Subversion をそのまま使っているのですが、最近はもうすっかりどこでも git を使う機会が多いので、そのうち移行するかもしれません)。で、デスクトップには Ubuntu、ノートには Fedora が入っているという状態で作業を進めて気づいたのですが、FontForge が書き出すファイルが、両者で微妙にちがうらしいのですね。

Ubuntu の場合、各グリフのファイルの先頭に空行が 1 行入ります。が、Fedora の場合、これがありません。空行は無用と思われますので、この場合、おそらく Fedora の出力のほうが利に適っているのではないか、と思います。

まぁそれはともかくとしても、コミットする際、この空行の変更はコミットしたくない(リバートしたい)のですが、いい方法はないかなと思っています。今は既存グリフの更新をしないという前提で、

$ svn commit `svn status | grep '^A' | sed -e 's/^A\s+//'`

のような感じのことをしていますが(リバートも同様)、こんなのはまぁ一時しのぎですねぇ。

さわらびゴシックはようやく第一水準漢字を網羅しまして、次なる作業は、では第二水準漢字の網羅でも目指そうかというところになるわけですが、しかしここで気になってくるのは明朝体のほうの進捗です。そうなんです。もう放置しっぱなしも久しいのですが、さわらびフォントには明朝体もあったんです。ゴシックをさらに進めるよりも、むしろこっちに手をつけたほうがいいんじゃないかな、というふうに考えたわけです。

というわけで、目下のところ、明朝体のほうに注力しています。まぁそんなに急に漢字は増やせないかもしれませんが。

sawarabi-mincho-working

例によって月に一度の更新をいたしました。今回も漢字グリフを 50 ほど増やしています(記号類を含めると 56 増えています)。

さて、前回 6 月 15 日のリリースのときに紹介し忘れましたが、実は前回リリースでさわらびゴシックは第一水準漢字を網羅しました。次の目標は第二水準ということになるかもしれませんが、第二水準漢字には、ふだん全然使いそうもない漢字も多く含まれているので、どんなものかなとも思っています。ちなみに、現在の達成率は次のとおりです。

  • 第一水準漢字:100% (2,965 字中 2,965 字)
  • 第二水準漢字:約28.5% (3,390 字中 966 字)

tar.xz フォーマット

さわらびフォントの最近(?)の動向について少しお知らせいたします。

まず、リリースファイルフォーマットを変更しまして、tar.gz のものを tar.xz に変更しました。その理由は tar.xz のほうが優れているだろうということなのですが、偶然かどうかわかりませんが、tar.gz での提供をやめたところ、ダウンロード数が何だか若干減ったようにも見えなくはありません。こういうものはもともと波のあるものなのだろうとはおもいますが、tar.gz の提供も望まれているのでしょうか? もしご要望などありましたらコメントいただければと思います。

ちなみに、もしコマンドラインから展開するのであれば、次のような要領で J オプションをつければいいだけです。

$ tar Jxf sawarabi-gothic-20130515.tar.xz

 

ライセンスについてもコメントいただきました(一つ前のエントリーのコメントをご覧ください)。コメントにも書いていますとおり、私はライセンスまわりについて詳しいわけではありません。変更をするにしても、なるべく広く使われているような標準的なライセンスを、と考えていますが、どうも適しているものがよくわからずにいます。

またコメントにも書きましたとおり、提供者は、画像のなかでつかっていただくばあいや印刷物でつかっていただくばあいなど、フォントプログラムとしての再配布ではないばあいは、コピーライトの表示は不要とかんがえています。これは提供者が勝手にそうかんがえているということではなく、現在の日本の法律にのっとってかんがえたばあいにも十分に妥当性のある考え方だと言ってよいとおもいます(ただし、海外ではちがう解釈のほうがむしろ妥当になるケースというのもあるのかもしれません。申し訳ないのですが、よくはわかっていません)。

提供者が詳しくないため、ライセンスまわりは少し動きがにぶいかもしれませんが、できるだけ早く何らかの結論を出したいとかんがえています。ほかにもご意見などございましたら、お寄せいただければと思います。

定期更新のようになっていますが、本日さわらびゴシックを更新しました。リリースノートはこちらです。

このところ毎月 50 字分くらいのグリフを追加していますが、ようやく第一水準漢字がすべて網羅されそうな感じになってきました。進捗を割合で示すと、

  • 第一水準漢字:約 99.09% (2,965 字中 2,938 字)
  • 第二水準漢字:約 19.73% (3,390 字中 669 字)

という感じになっています。

ライセンスのほうは、変更を検討すると言いつつも、(たしかに検討はしているんですが)まだ何の動きにも結び付いていません。このあたりはあまり詳しくはないので、お知恵のある方、ご意見などいただけると幸いです。

最初に簡単なご報告から ── 本日、さわらびゴシックを更新いたしました。バージョン番号は例によって日付をそのまま数値にした 20120515 です。更新内容も例によって漢字グリフの増量で、増量数もほぼ通例どおりの 50 です。すべていつものとおりです。

さて、話題をタイトルの件に戻します。さわらびフォントのライセンス変更については、かねてから考えてはいたのですが、現在 Creative Commons から、より制約の緩いもの(たとえば M+ フォントライセンス)への変更を検討しています。

フリーフォント界隈では、フォントの著作権についての議論がしばしば行われてきましたが、しかし奇妙なこと(あるいはそうも見えること)もあります。というのも一方で、日本においては原則的に漢字フォントの著作権は認められていないとも耳にするからです。両者は互いに矛盾していると思いますが、私はこのあたりの事情に詳しいものではないので、ハッキリどうとコメントすることはできません。ただ、漢字フォントに著作権はないという見解は、専門家の口からも聞くことができるようです。

現在さわらびフォントが採用している Creative Commons Attribution ライセンスでは、しかし、著作権の表示を求めています。もし漢字フォントに著作権がないなら、この要求は(少なくとも日本においては)法的に少し混乱しているようにも見えるのです。

さて専門家ではないので、どう考えるのが正しいかはわかりません。しかし、こうした事情も手伝って、ライセンス変更について改めて考えているところです。

もし、ご意見などございましたら、お寄せいただけると幸いです。

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